販売する花束やアレンジメントが、できるだけお客様の家で長持ちすることを考えると、仕入れてから数日経った花は、使うのをためらってしまいます。
すると、きれいだった花が売れ残り、最後にはゴミになってしまう。
経営面でかんがえると、利益率が下がり、自分の収入はおろか、スタッフにも高い給料が払えない。
しか〜し、新しい花を使ったギフトは、品質、デザインとも最高になるので、お客様からの評価が上がっていく。
品質と廃棄ロス。そのバランスを取りながら、花屋商売というのは成り立っています。
自然は、雨が降り、山の栄養を蓄えながら川を流れ、海に注ぎ込む。そして、海が蒸発して雲を作り、また雨が降る。
その過程で、動植物の食物連鎖が、循環をつくりバランスを保っている。
人の体も呼吸と食べ物、飲み物が血液を運び、排泄をすることで、人の生命のバランスを奇跡的に保っている。
その循環は、実に無駄がなく、美しいように感じます。
残念ながら今まで、僕が17年近くやってきた花屋は、高品質を保つために、廃棄する花の多いバランスの悪い花屋です。
自然界が作り出す、その美しい循環に達していません。
お客さんのことを思ってやってることが、自分たちを幸せにしない循環は、きっと、なにか間違っているのだろうと思います。
もしかすると僕自身、お客様からクレームが来るのが怖かっただけかもしれません。
本来なら、僕たちがしている経済活動も、喜びとお金の交換の中で、お金という血液を社会に運び、美しい循環であるはずなのです。
今回なぜ、こんな話を書いたかというと、HANANINGEN HIROSHIMAという新しい花と写真を組み合わせたサービス(頭に花を飾り付けて、ポートレート撮影をする写真館です)を開始するにあたり、皆さんに協力をお願いしたいからです。
広島店では、まだまだ、きれいなのに、品質重視の店主である僕のワガママで、お客様のところへお嫁に行くことができなくなった花を積極的に使わせてもらいます。
逆にいうと、咲きほこって一番美しい瞬間を使わせてもらいます。
HANANINGEN HIROSHIMA オープンします。
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